松阪牛などの和牛のこともっと知りたい

松阪牛は和牛です。
牛の中でも肉牛とされる牛は肉用種と呼ばれ、西洋牛ではヘレフォードなどがあります。
その肉用種の中の和牛に、松阪牛が含まれる和牛があります。
黒毛和種や日本短角種などがそれに当たります。
和種のお肉は、日本特有の牛のお肉で、いわゆる霜降り、さしがよく入るという遺伝的素質をもった牛です。

松阪牛の場合、このさしが入りやすい、霜降りになりやすい遺伝的要素を持つ牛に十分な栄養を与え最上な肥育環境で成長させることによって、美しい筋肉組織に脂肪、さしが入った霜降り肉が出来るというわけです。
外国種、西洋牛の場合、こうした霜降りが出来る遺伝的要素がないため、霜降り肉にはならないのです。
だから海外のお肉は噛み応えのある赤身のお肉が多いのですね。

松阪牛などには固体識別番号や保証書などで血統などが示されていますが、この固体判別はどこでおこなっているか？というと、牛の鼻紋と呼ばれる部分で判別しているのです。
子牛がいつ生まれどこっでそだったかということは子牛登記証明書に書かれていますが、この固体識別に鼻紋が添付されています。

牛の鼻にインクを塗ってぺたっと和紙にその鼻の紋様を写し取るという作業を行い、牛の鼻紋をとります。
この牛の鼻紋というのは、牛の鼻の奥のシワのことで、実はこの鼻紋、1頭1頭それぞれが違うものを持っていて、1頭として同じものは存在しません。
そう、人間で言ったら一人ひとりに違いのある指紋に当たるのです。

人にとっての戸籍と同じ牛の戸籍のような登録証にはこの牛1頭1頭で違う鼻紋が記され、その牛に間違いないということが登録証によって判断できるというわけです。
それだけ松阪牛などの和牛はとても大切にされていて、その血縁が途切れることのないように、またおいしいお肉が出来るように、常に定義の確認が行なわれ管理され、大切に大切に継続されてきたものなんですね。

そう考える私たちはもっとお肉に敬意を払い、生産者の方々の努力や思いを考えて食べなくてはなりません。

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